Agfa Vista 100
「THIS IS IT」を観た。観て良かった。正直、私はマイケルのファンでもなんでもなくて。知っているのは有名な曲たちと、ゴシップにまみれた姿ばかりだった。なのに。だからこそ、かな。なんだか途中、涙が止まらなくなった。彼は、歌うことに、踊ることに、ステージに、真摯で。そして、楽しそうだった。映画館は満席で。私の左隣に座ったのはお婆ちゃんだったのだけど、曲がかかるたびにリズムを取っていて。右隣に座った女の人は啜りあげるように泣いていた。そして最後には映画館いっぱいの拍手。
私は泣いたり、微笑んだりしながら、途中何故か、すごく良くて素敵だったセックスのことを思い出したりしてた。多分、その人の、心がぎゅうっとなる幸福な時間を思い出させるような何かがあったのだと思う。それが私の場合セックスだったなんて自分で自分が残念だけど。
マイケルはスクリーンの中で、生きたいって思ってた。孤独と傷つくたくさんの事柄を抱えながら、それでも。ちゃんと。そしてこの日本でかわいいお婆ちゃんや仕事に疲れたサラリーマンや、若い青春なカップルに何かを与えて、一瞬でも心をひとつにさせたりしてる。それはすごいことだ。本当に。すごいことだ。
こんばんは。
人それぞれエクスタシーを感じる瞬間は違いますからね。
感動、高揚感、そして悲哀。
最期まで真のエンターティーナーでしたね。