恒星と惑星の距離 写真を撮るようになって、光と影に敏感になった。時間によって、季節によって、変わる色。でも、それよりも気になるのは対象との距離。もう一歩引けば良かった。もう一歩踏み込めば良かった。それは実生活でのバラン…
ぐりとぐらのパンケーキ ぐりとぐらのように暮らしたかった。大きな卵から作るふわふわのパンケーキ。喧嘩もせずにいつまでもいつまでもなんてお伽噺。現実にはたくさんの言い争いやすれ違いや、悲しいくらいに汚い話がついて回る。でも、そ…
煙か土か食い物 春に観た映画で、黴や腐ったもの他の人間が眉をしかめるようなモチーフを「俺には美しく見えるんです」という写真家がいた。ぼんやりとした共感。花も。もちろん綺麗に咲き誇ってる時も美しいのだけど、朽ちた花弁や…
酒 命の水の調べ 俗界を抜け出し Paradice、なんて下品で洒落ている。音楽と共に吐くまで呑んで。それが楽園。diceはサイコロ。大事なことをサイコロに任せちゃう勇気はないけど、「結構体はボロボロ だけどやらなきゃ悔いが残るだろ」…
落下の速度 落ちるのは気持ちいい。溺れるのも気持ちいい。それはまるで誘惑のよう。でも、できることなら、その誘惑にあらがって。潜る。深く。溺れずに、落ちずに、もがかずに。ぼんやりと水の底から水に揺れる光の屈折を眺め…