君の一番疲れた顔が見たい 誰にも会いたくない顔のそばにいたい

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Bessaflex TM + CARL ZEISS JENA FLEKTOGON 35mm/F2.4 + Fujicolor NATURA 1600

深夜の泣き声の電話。胸が押し潰されそうになりながら話を聞く。ねえ、私も同じなんだよ。バランスを崩しかけて、どんなに親しい人に対してでも、距離を測りかねたりする。傷つけてしまったんじゃないか、怒らせてしまったんじゃないか、自分の行動と言葉を振りかえり振りかえり過ごしている。

それでも、怯えるのも媚びるのも阿るのも、健全じゃないと思うから、ただひたすらに背筋を伸ばして強くありたいと立とうとする。大好きな人に大好きと胸を張って言えるように。自分が強くなければ、本当に大切な人を大事にすることができない。

私が大切に思う人はみんなぱっつんぱっつんの美意識に押しつぶされそうになりながら、身を削って何かを作る人たちで。私は何もできない上に、どうしようもなくだらしない人間で、自分を嫌になるばかりの毎日だけど、どうにか死なずに生きるための力をその人たちにもらっている。

恩返しと言えるほどのこともなく、何かお返しにできることは無いかと考えても、やっぱり何もできる事は無くて、いつももどかしい。だからせめて、疲れた顔をあなたが安心して私に見せることができるように。泣き言弱音を、心閉ざすことなく言えるように。そんな強さを持った私で居たい。

「夜の終わりに その頂上で腰をおろして 弱りきった声で話を聞かせて 君の一番疲れた顔が見たい 誰にも会いたくない顔のそばにいたい」