年末から年始にかけて、なんだかとても濃い時間の中を泳いでいた。
密度の高いとろとろの時間は、ぎゅって1ヶ月分くらいを詰め込んでいて、少しくらくらしてしまった。
たくさんの色と味が混ざった濃厚なスープみたいな時。
過去から続く密接に編まれた網のような糸の上にいる事を感じている。それは敷かれたレールのようなものではなくて、細い柔らかい糸でしかない。でも確実に繋がっている。そしてそれは不思議とそういうものだと納得する気持ちでいる。
全部が繋がっている。気がつけば過去でもちゃんと心はそこに引っかかったりしていて、なのに流してしまったものがもう一度戻ってきているみたいだ。
全てがきつくないと言ったら嘘になるし、心は柔らかいものだからすぐ、ぐしゃって潰れたりする。でも柔らかいものだからこそちゃんと戻る事ができる力を持っている事も私は知っている。
瀬戸内の小さな島。午前3時。真っ暗な道を歩いた。夜はきちんと暗くて、でもその闇の中にもトーンがあって色があること。その夜の温度について。飲み込まれるのか包まれるのか。身体の輪郭がぼんやりなるような感覚は心地良くて。糸をするするとあちこちに伸ばして届かないものにも届くようにする。
私はいつも得ることより、放つこと削ることばかり考えている。
続いてるはじまりの予感。そのためにはしんどいことがあるのがわかってる。気がつけばになってしまったことをもっと自覚的にしなくちゃいけない。弱いところを守るだけじゃないようにすること。