ある光

1997年12月10日、つまり20年前の今日「ある光」は発売された。
私は小沢健二を好きだけれど詳しくはなく、ただこの10年ぐらいやたらと彼の音と言葉を聴き続けていたように思う。
なかなか好きにならないけど、一度好きになると、長いのです。

自分の中の「ある光」を考えたら、2013年に行ったオランダが浮かんだので、その写真を今日は。

オランダで行ったのはライデンという決して大きくは無い街。
運河が街の中を道みたいに通ってた。

水がそこにあることが生活の中に当たり前にあって、車や自転車も多いのだけれど、自家用車みたいに家の前にボートが留められてたりする。

古い街並みと新しい建物が同居して、それが不自然じゃ無い街のデザインというのが面白かったし、刺激を受けた。

何故ライデンという街に行ったかというと WordCamp Europe の第1回がそこであったから。WordCamp とは WordPress というオープンソースの CMS のイベントで、私は仕事でも WordPress を使っているし、(お金をもらっていないという意味で)仕事じゃないところでも WordPress そのものに参加していたりする。
この次の年に私は日本の WordCamp で実行委員長(Lead Organizer)をしたいと思っていて、そういう動きをしていたら「日本と海外の WordCamp は全然違うよ」という言葉を耳にして。
どう違う?なんて見てみないとわからない。
ここ何年かは日本から海外の WordCamp に参加する人もすごく増えたけど、その頃はまだ全然いなくて、だからこそちゃんと知りたいと。その中で “ヨーロッパ” という大きな地域での WordCamp が初めて開催されるというのを聞いて、これは行こう、と動いたのだった。

同じく日本から参加の直子さんとブレンさん。

コミュニケーションも全然取れなかったし、「行った」ってだけだったようにも思う。
でも、行って良かったし、そこからの時間を考えるとちょっとずつだけど少しは成長している…まだまだかな、成長してると信じたい。(なんだこの活用)
4年前、自分がコミュニティーのグローバルチームに入れるとか考えられなかったし、海外の人とやり取りをしてるとか想像もつかなかったもんなあ。相変わらず英語は全然なので、課題だけど。

ライデンでのホテルの前はちょっとした広場になっていて、朝の光が綺麗に入った。

毎日夕暮れの色がすごかった。

夕暮れの色を追いかけて、毎日歩いてた。

今だったら、絶対図書館に行くんだけど、この時は古書店どまり。

かわいい家が多かった。階段みたいな屋根。

ちっちゃい双子っぽい。

自転車もカヌーも。橋と河の街。

アイスクリームショップの前で。すごく似てる!と思って撮らせてもらった。
大きくてシュッとしてる。

そして夕暮れ。昼間はカンファレンスにつきっきりだったので、必然的に夕方と朝の写真ばかり。

教会が街のあちこちに自然にあった。

家族から離れて、一人で海外に行くとかこの時まで考えたこともなかった。
英語を話せるようにならなくちゃと思ったこともなかったし、自分がどういう風に立って行くのか、まだぼんやりしてた。

ここで何かがパンって切り替わるように変わったわけじゃないけど、振り返ると大きなきっかけにはなったように思う。

「この線路を降りたら海へ続く川どこまでも流れるのか?」

線路脇をずっと歩いてるみたいな生き方。だけど、海の匂いが少しする。