サイコロの裏側

強いものに叛意を示すことが、弱いものを護ることにはならず、もっと困窮させる結果になることもある。
だけど、強いものにだからと唯々諾々として従うのもきっと違う。

「強いもの」なんて、もしかしたらいないのかもしれない。「弱いもの」とは弱いとされているだけで本当は弱くないのかもしれない。
それぞれの立場と見方があるだけで。
視線の位置を気づかずに固定してしまうと見えないものが出てくる。
サイコロの裏側の目が見えないように。
影は三角に見えたり円に見えたりするアイスクリームのコーンみたいに。

大事なのは、たくさん耳を傾けて、見て、自分で考えて考えて、立つこと。

なのに、言葉を失い続けている。
「なのに」じゃなくて「だから」なのかな。

四角や三角を組み合わせて色んな形を作るパズルを思い出している。
柔軟になりたい。
今の私のかたさは、芯じゃなく、しこりのようなものに感じている。
撥ねかえすんじゃなく、柔らかく受けとめたいのに。
すやすやと眠れるお布団、宝石箱のビロードのクッション、植物や動物を良く育てるふかふかの土。