向日葵はゆれるまま

向日葵

花は咲くのだろうか、と4月、そればかり考えていた。
それを訊く事はなかった。
そこはとても豊かに花が咲く場所らしい。

「もし君が 俺の心の奥に 2度とは消えないほど 深く傷をつけても 海の底を照らす太陽の光 静かにほどけるまま 向日葵はゆれるまま 変わりはしないよ」

変わらないものと変わってゆくものについて考える。
今はフィルムでたくさん写真を撮っている。それは遺したいからではなく、むしろ風に砂が吹き払われるように失くしたいからのようにも感じる。
そして、誰にも見られない写真を想う。暗くてきっとひんやりした場所に仕舞われている。
それは私そのものなのかもしれない。