謹賀新年

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謹んで新しい年をお祝いいたします。昔ながらの言葉って素敵な言葉が多い。年末に声かける「良いお年を」もそう。好きなのは「ご自愛ください」。やさしい言葉たち。
これは毎年変わらない気持ち。

今年は楽しくてしんどい「戦いの年」になる気がしている。
戦うのは誰かとではなくて、自分と。私はいつも欲張りなので全部を欲しいと想う。
でもきっと今年は選択をしなきゃいけないのだろうと感じている。
選択と決断。
そうすることによって、「全部」への道が開けるのかもしれない。

手放すのが苦手だ。でも手放さなければ優しい人にはなれない気がしている。
優しい人というのは嫌われない人ではない。
弱さではなく強い優しさを持ちたい。
それは固い強さではない。ぽきっと折れてしまわないしなやかさを。
何かを支えるための網のような。

たくさんの人に支えられて生きていることを感じている。
だから恩返しをしていきたいんだ。それはその人へ直接ではないかもしれない。
雨が降って陽が照って、木が育つ。育った木は実を落として、その実をリスが食べるような循環。
しなやかな木になれるといいな。

そう言いながらも目の前のことだけにいつも精一杯になりがちで、不義理をしているたくさんの人たちがいる。
今年はもっと丁寧に人と関われるようにしたい。

今年一枚目は陽に透ける花を。花はいつでも贈り物のようだから。

この年になってもまだまだ未熟者ですが、今年もどうぞよろしくお願いいたします。
そして皆さまにとって今年が良い年でありますように。