夜の底にひとり立つ

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Bessaflex TM + CARL ZEISS JENA FLEKTOGON 35mm/F2.4 + Fujicolor REALA ACE 100

上手く言えないのだけれど「今」やる事っていうのは、「今」の為にやるのでは無い気がする。それは全て種を蒔いたり、水を遣ったりする作業でしかなくて。綺麗な花を咲かせるためには、もしかしたら病んだ枝を切ることも必要で、でも、それは必要だったかどうかも「今」わかるものではない。

だから「今」何かがあるのは、いつかの自分がしたことの形。そして今の自分は、先の自分に繋がる自分。良くも悪くも全ては自分に返ってくる。なんて言いながらも何か特別な事ができるわけではなく、できるのはただ忘れずに水をあげたり、ちょっと陽が陰ってきたと思ったら陽があたる処に移動させたり、そんな何気ないことだけ。だけど、その何気ないことを毎日怠けずにするっていうことが難しかったりもする。

色んなものが動き始めていて、本当はそれをしっかりと見極めなければいけないのに、少しぼんやりとしている。夜、繁華街の雑踏の中ひとり立ち止まっているみたい。あるいは人通りの多い道から一つ外れた路地、騒がしい音だけが聴こえている。これは何処に繋がっている道なのだろう。できればこじんまりとした穏やかな暖かい場所に辿り着くといいな。そんなことを考えながら歩いている。夜の底。ひとり。