心さえ乾いてなければ どんな景色も宝石に変わる

f:id:alcoholife:20091209222032j:image

Bessaflex TM + CARL ZEISS JENA FLEKTOGON 35mm/F2.4 + Ferrania Soralis 200

独りで地下鉄に乗って、少し遠い場所に映画を観に行った。思いきり広報に失敗して、興行的にもコケちゃっている「マイマイ新子と千年の魔法」というその映画は、大人になった今だからこそ大切な人と一緒に観たいと思うような映画だった。そして観て気づいたのは、ずっと子供の視線の高さで描かれているその映画の構図は、とても私の想う写真に近いということ。

そうか。私の視点は子供の目に近かったのか。低くて狭くて、光るものにすぐ目が移って。

f:id:alcoholife:20091209222033j:image

Bessaflex TM + CARL ZEISS JENA FLEKTOGON 35mm/F2.4 + Fujicolor NATURA 1600

昔、良く思っていた「あと10センチ背が高かったら」というのを、昔とは違う意味で写真を撮るようになって思うようになっていた。視線の高さ。もう少し届かせたい。脚立を持って歩こうか、なんて笑って言うほどに。

もっと抜けた写真が撮りたくて。

f:id:alcoholife:20091209222034j:image

Bessaflex TM + CARL ZEISS JENA FLEKTOGON 35mm/F2.4 + Agfa Vista 100

人の写真と並べて自分の写真を見た時に、素直さにびっくりした。もっと自分では屈折してるつもりだったから意外で。写真は私を子供に還して、世界とコネクトさせてくれている。

なりふりかまわずにきらきらしたものを追いかけてシャッターを切る。大好きだよ、と伝えるために。伝えるように。